創業者株主間契約の重要性

複数人の起業の場合に、将来おこりうるリスクとは?

 

目指すべき事業の方向性にズレが生じたり、目先の考えが一致しなかったりすると、自分の株式を誰かに譲渡してしまったり、適切な議決権を行使してもらえなくなったりします。さらには分裂する、つまり株式を持ったまま(株主のまま)退職してしまう、といったリスクが考えられます。

それらのリスクに対処するために創業者株主間契約は有効か?

 

結論から言うと有効です。というよりも、創業者間契約を締結すること以外に、創業者同士の紛争等の問題について他に有効にリスクヘッジする方法はないと思います。当然、契約書がなく合意のみであっても良いのですが、メモやメール等で残しておかないと認識に相違があった場合に証明する方法がありません。

創業者間契約のメリット

 

創業して、さあこれから、という時期に、創業者同士で会社をどのように成長させていこうか、という議論をすると思います。それを書面化すると同時に、仮に失敗した場合や方向転換する場合に会社をどうするか、持っている株式をどうするか、ということまであらかじめ決めておけば、実際にそのような事態になった場合に、初心に立ち戻ることができます。もっとも、当初の合意内容に拘束される必要もないですが、原点に戻って議論することで不毛な議論を避けることができると思います。

創業者間契約を作る際に重要な条項

 

気を付けておきたいのが、①買取条項、②譲渡に関する条項、③競業避止義務条項だと思います。

①買取条項については、創業者の一人が退職、死亡等した場合に、残った創業者が退職等する者から株式を買い取ることができる条項です。残る者としては当然、会社を去る以上株式も置いて行ってくれるだろうと思いがちですが、この条項がなければ強制力がありません。応じてくれない場合、どうすることもできないのです。死亡時には相続人(配偶者や子供)が株主になってしまうという事態も起こりえます。

②譲渡に関する条項も同様で、定款で「譲渡には株主総会(取締役会)の決議が必要」という規定を設けることも多いと思いますが、過半数以上を保有している者は単独で決議ができる可能性があるので、少数株主としては何も主張することができなくなることになります。

③競業避止義務については、仮に退職した場合、同じような事業を始められてはマーケティングやノウハウについて盗用される可能性があります。禁止しなくとも勝ち筋が見えているような場合は必要ないかもしれませんが、重要なエッセンスだけ抜き取られて別の会社で事業を展開されては困ることがあるでしょう。

これらに対処するには契約で拘束しておく必要があるのです。

今後複数人で起業する方へのアドバイス

創業直前〜創業時という一番盛り上がっている時期にこそ、自分たちの権利義務関係を明瞭にしておく必要があり、それぞれについてしっかり議論しておくべきだと思います。人間なので目標や目指すべき方向性が変わることは当然ありえます、辞めることも考慮して、仮に辞めた場合であってもお互いにとってメリットのある取り決めをしておいても損することはないのではないでしょうか。契約書一つではありますが、互いに尊重し合える関係を作れると思います。

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